S.O.S. from Texas

Posted 2020.07.09

100年以上にわたり、テキサス州で自らコットンを栽培するファーマーズブランド


1992年、アメリカはテキサス州にて創業したオーガニックコットンブランド“S.O.S. from Texas”。
100年以上にわたり、テキサスの広大な自社農場で綿花を栽培するオールダム一家の手によって、美しい大地とそこで育つ綿花の種は大切に守られてきました。『より良い土を共有し、次なる環境改善に繋げていきたい』という現オーナーゲイリー(Mr. Gary)の言葉には、未来の地球を想う優しさと、地球に生きる私達への大切なメッセージが込められているように思います。約30年前の1992年、彼はその想いを『消費者と共有したい』と考え、オーガニックコットンブランド“S.O.S. from Texas”の展開を決意しました。

“S.O.S. from Texas”の全ての商品は、テキサス州農務省認定の有機農場で作られたオーガニックコットンを使用しています。米国では“有機農場”と認定されるには、3年間以上無農薬農法を続けることが必要とされています。困難を乗り越えて初めて謳うことができる“100% ORGANIC”。世界的にもオーガニックコットンファーマーはとても少なく、正真正銘のオーガニックコットンはとても希少です。

5月中旬に種を植え、テキサスの広大な大地と穏やかな天候によって育まれる綿。11月下旬には農場一面が真っ白な綿花で埋め尽くされ、幻想的な世界が広がります。収穫されたオーガニックコットンは、全てノースカロライナ州の認定工場にて紡糸され、生地、製品へと姿を変えます。その全ての生産工程をゲイリー自身の目が届く範囲に収め、品質管理を徹底。原料である綿花の栽培から製品の縫製まで、一貫してアメリカ国内で行う数少ないブランドです。

“100% ORGANIC , 100% MADE IN U.S.A.”はゲイリーの強い拘り。この双方の拘りを実現できるのは、『地球を想う』『人を想う』ゲイリーの優しい心があってこそだと言えます。オーガニック独特の風合いはもとより、他にはない温もりと心地良さは、そんなゲイリーの心がプロダクトに宿っているのかもしれません。

モノや洋服が溢れるほど生産される現代。毎日身につけるものだからこそ、身体に、地球にストレスの無いサステイナブルなものを届けたい。S.O.S. from Texasのプロダクトにはそんな想いが込められています。

MADE IN U.S.A


綿花栽培から縫製までアメリカ国内で完結。

以前までの『アメリカブランド』と言えば、現地アメリカ産のマテリアルを用い、アメリカンファクトリーで生産する正真正銘の“MADE IN U.S.A.”は当然のことで、決して珍しいものではありませんでした。しかし、原材料や人件費の高騰などの理由から、現在では多くのアメリカブランドがアジアを中心に生産背景を移しています。

“100% ORGANIC , 100% MADE IN U.S.A.”に強い拘りを持つS.O.S. from Texasのオーナーゲイリーにも、当然、中国やその他アジア諸国で生産しコストを抑えて生産するという選択肢がありました。

それでもゲイリーは頑なにその選択をしなかった。
それには、大きく分けて2つの理由が挙げられます。

ゲイリーの目が届く範囲で品質管理を徹底


一つ目は、前述の通り、自ら種植えから手がけたオーガニックコットンが、製品になり、出荷されるまでを自身の目が届く範囲に収め、品質管理を徹底したいからです。モノづくりをするにあたり、海を越え、多くの機関や業者、工場を介することは、プロダクトデザイナーの意図から微妙にズレが生じてしまいます。国が変われば言語も変わり、美的感覚や国民性なども異なり、着地点を共有することが大変難しくなります。生地の絶妙な色味や、微細なディテール、プロダクトの全体的な空気感を100%表現するために、信頼のおけるアメリカの認定工場にて生産されています。

地元アメリカ工場の職人達の雇用を守りたい


二つ目は、地元アメリカの工場に依頼し、安定した雇用を供給することに大きな意義を感じているからです。国外へ生産背景を移してしまえば、多くの地元工場、職人さんの仕事が減少してしまいます。

ゲイリーが目指す『より良い土を共有し、次なる環境改善に繋げていきたい』という想い。その目標を実現するためには、S.O.S. from Texasに賛同し携わる同志達の大切さと、その彼らを守っていかなければいけないという、強い意志があるからです。

S.O.S. from Texasは、正真正銘の“MADE IN U.S.A.”ブランドとして、アメリカの愛と空気をいっぱいに含んだ製品づくりを目指しています。

Photograph : Kengo Watanabe / mojophoto